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 夏の庭を彩る花々‐2 

 キキョウはその優しい姿に似ず強健な植物で、山地の斜面などによく自生している。 「ひるぜんリザーブ」のエントランスにつくった円形花壇に実生で育てた数十株を植えたが、2年目の今年の夏は株も一回り大きくなって、数え切れないほど多くのブルーとホワイトの花を咲かせている。 照りつける夏の強い日差しやl今年7月の激しかった雷雨にも負けず、蕾を次々と出して毎日新しい花が咲かせる。 しかも花期が長く、夏の終わりまで楽しめるので、夏の庭には欠かせない花となっている。

キキョウ

 芝生広場の周縁では、クロコスミア(ヒメヒオウギズイセン)が少しずつ咲き始めた。 良く殖えて沢山の花をつけるので大抵は遠くから全体を眺めることが多いのだが、近づいてよく見てみると、個々の花も結構繊細で可愛い姿をしていることに気付く。 やはりアヤメ科の花だなと思う。

クロコスミア

 最近毎日のようにカワセミが通ってくるようになった池の周辺では、ミソハギの花がずいぶんと咲き上がってきて、シモツケソウの花が消えた池の周辺部の景色を華やかに彩ってくれている。 護岸の石組の間からアカバナも顔を覗かせている。

ミソハギ アカバナ

 トクサの茎の先端ミヤマアカネが翅を休めている。 そういえば2、3日前からオニヤンマの飛翔も始まり、アゲハがムクゲの花に、カラスアゲハがキハダの上を舞うようになった。 

ミヤマアカネ

 オミナエシは、まだ八分咲きだが、そのオミナエシからセミが羽化したらしくセミの抜け殻があった。 最近鳴きだしたアブラゼミの抜け殻のようだ。

オミナエシ

 夏に咲く花木の代表はネムノキだ。 杯型の樹冠一杯に花をつける。 ネムノキはマメ科の落葉高木だが、葉を出すのが遅いので春先には良く枯れ木と間違われる。 細かい切れ込みのある2回羽状複葉の葉は、夕刻になると閉じるのが名前の由来である。

 長い花糸を持つ淡紅色の花は夕刻に開き薄暗がりの中で艶かしい風情を見せる。 ひるぜん高原では7月初旬から咲くようだが、地温の低い「ひるぜんリザーブ」では毎年7月下旬になってようやく咲く。 

ネムノキ

 八重のヤブカンゾウに続いて一重のノカンゾウが咲いた。 共にユリ科キスゲ属の草本だが、同じキスゲ属のニッコウキスゲやユウスゲが黄色なのに対してヤブカンゾウやノカンゾウはオレンジ色が強い。

 
ノカンゾウ

 森のあちこちでウバユリが咲き始めている。 1m前後の太い花茎に数個の大振りの花をつける。 薄暗い森の中でほの白く咲くウバユリの群落を見るのはなかなか風情があるが、開花して少し経つとあっけなくばらばらと花弁を散らしてしまう。 夏の夕刻には森の方からログハウスまで芳香が漂ってくるほどその花の香りは強い。

 花は大きくは開かずおしべの大きな葯は下向きに付いていて、蜜を求めて狭い花筒にもぐりこむ昆虫たちの背中を確実に捉える構造になっている。

ウバユリの開花

 庭の隅の方で気の早いキツネノカミソリが数本オレンジ色の花を咲かせている。 お盆頃には一斉に茎を伸ばしてオレンジ色の花を咲かせ、その頃開花の最盛期を迎えるウバユリの白色と好対照を見せて晩夏の庭を彩る。

 ('08.07.30)

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