アウトドア軍団来たる!
メールフレンドの K氏に「夏休みにちびさん達を連れてキャンプに来ませんか」と声をお掛けしたら、さっそく当初の夏休みの計画を変更してお盆休みに来てくれることになった。
彼の周りにはアウトドアの好きな同僚がたくさん居るらしく、小生の「Mr.T’s
Country Life」も良くご覧頂いているそうなのだが、「彼らもぜひ一度Mr.T の Log Cabin と森を見てみたい」と言っているんですが...というメールが追っかけK氏から入った。「にぎやかでいいからみんな一緒にいらっしゃい」と返事をしておいたら、当日昼過ぎにさながらコンボイの如く、ワンボックス、ピックアップ・トラック、トレーラーを引いたジープなどが人とキャンプ用具を満載して続々と到着した。当初4家族、その後も夜遅くまで到着が続き、最終的には6家族18人とログハウス竣工以来最多のお客を迎えることになった。
それぞれ思い思いの場所にテントやタープを張って、キャビンの前庭はあっという間にキャンプ場に早変わりした。大人達はさっそく夕食の支度に取り掛かるが、保育園前から中1くらいまでと思われる 9人(だったと思うのだが..彼らは多すぎて目まぐるしく走り回るので正確にカウントできなかった.)の子供たちはもう隣接する幅90センチの水路を見つけ、水着になって水遊びに夢中になっていた。ほとんどのご家族は岡山市内に住まれていて、いわゆる田舎の人達ではないのだが、普段からアウトドアに親しまれているせいか子供たちはいともたやすく自然の中の遊びに入って行くので感心した。普通都会暮らしの子供はもちろん大人でもいきなり自然の中に放り出されると、不幸なことに自由に遊べる人は少ないのだが彼らには合格点をあげられる。
 
裸火を自由に使えるということでキッチンは小生が作った石の炉を中心に設営された。料理自慢の K氏を中心に豪華な夕食の準備が始まった。コールマンのツインバーナーの前に陣取ったK氏が中華鍋とシチュウパンを自在に操る。そばの石の炉では、はやくも火が焚かれ手作りの太い竹串に差し込まれたぶつ切りの鶏肉があぶり焼きされているという案配であたりに芳香が漂い始める。
その夜のメニューは、特製ダシ汁で作った焼豚、酢豚、えびチリソース、鶏肉のあぶり焼き、ヤマメの串焼、ベークド・ポテト、トウフとあげの味噌汁、地元産の枝豆、飯盒で炊いたご飯などなど盛りだくさんで、焚き火を囲みビールを飲みながらの豪華でにぎやかな夕食となった。
当夜はたまたま例の西日本随一?という川上村の大?花火大会が 8時からあったので、途中パーティーを中断して花火見物へ行った。真上に打ちあがる大輪の光の花をドカンと腹に響く衝撃波を受けながら見上げた。30分の大花火大会というのはいかにも短いのだが、この物足りなさがまた来年も足を運ばせるのかもしれない。
遅くなって K氏もサポートしている「菜の花の会」の菜っちゃん達のご家族も到着し、ようやく予定した全員が揃う.焚き火があると眺めているだけで時間の経つのを忘れるものだが、この夜はアウトドアの話にも花が咲いて焚き火の火が落ちたのは12時を少し回った頃だった。

K氏の次男坊で小学校3年生の弘大君が翌朝5時半頃早くもキャビンのドアを叩く。ザックスの散歩に一緒に行きたいといって早起きして出てきたのだ。
ザックスと出てみると彼と菜っちゃんのお姉さんのあいちゃんがにこにこ笑いながら待っていた。ゲートを出てスキー場の方へ向かい高原道路まで出て、道路に沿ってジャージー牛の牧場のある三木ヶ原ヘ回り、ウッドパオの建物の前を通って時計回りに回ってくる周回コース約3キロを子供たちと早くも実を付けた栗の木を眺めたり、おしゃべりしながらいつもよりゆっくり歩く。
子供たちの関心は木から昆虫へさらには牛へとめまぐるしく変わる.細かなことに気が付きまた詳しく知りたがる。この好奇心がいつまでも失われなければ良いがと思う。大人達はいつの頃から自然への好奇心を失って行くのだろうか。1時間ほど歩いて戻ってきたが、まだ大半のキャンパーは目覚めていない。
やがて全員が起き出し朝食の準備が始まる。今朝のメニューはオープンサンドだ。小川で自生するクレソンも加えてもらった野菜サラダ、昨年採って小生手製の皮むき用水車で果肉を取っておいた沢くるみを子供たちが夢中になって石で割って取り出したクルミを入れたスクランブルドエッグ、ベーコン、チーズ、ソーセージなどをめいめいに手に取りサンドイッチを作る。子供たちの食欲は旺盛だ。負けずに大人たちも手を出しあっという間にテーブルから食材が消えた。やがて強い夏の日差しが差し込み始めた。今日は暑くなりそうだ。

子供たちは待ちかねたように、水着に着替え Mr.T 自慢のプラーベート・リバーサイドへと向かう。前日30センチを超すオオサンショウウオを見かけたということもあり、大人たちも勇んで出掛けた。
脳性マヒの障害を持つ菜っちゃんもややおぼつかない足取りながらも自分で歩きまわり、水の中ではしゃいでいる。話すことも、食べることも健常者と何ら変わらない。唯一の機能障害が歩行のように見える.しかしこの障害も適切な訓練と彼女の自ら歩こうという意志があれば、やがて克服されるように思う。菜っちゃんの懸命に歩く姿を見ていると、彼女と彼女の家族、そして彼女を支えつづける人達の努力が報われる日が一日も早く訪れるよう祈らずにはいられない。

やがて別れの時が来た。テントやタープが畳まれ、様々なキャンプ用具がそれぞれの車両に収納されて行く。殆どの人が始めてお会いする人達だったが、気持ち良く一緒に遊ばせてもらった。口々に「また来るからね」という子供たちや「すてきな思いをさせていただきました。」と言っていただいた大人たちを乗せてまるで嵐のようにやってきたコンボイが去って行きログキャビンは元の静寂に戻った。

ひょんなきっかけで起きたサマーキャンプであったが、どうも恒例行事になりそうな予感がする。(98.08.16)

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