Weed & Pest Control / 雑草と病害虫の防除

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 私たちはよく野の草花を見て「雑草」と呼びますが、雑草と言う名の草本はこの世に存在しません。 人間が栽培する作物や利用する草花以外の草本を雑草と呼んでいるに過ぎないのです。 つまり雑草とはあなたがまだ良く知らない草たちのことなのです。

 もし雑草を見つけたら、一度植物図鑑で名前や特徴を調べてみましょう。 それが自生種である場合には、地域生態系の中で何らかの貢献をしているはずです。  そしてこれからは彼らを正しい名前で呼んであげましょう。 きっと親しみがわいてきます。 新しい友人が出来たときのように。


雑草の管理 

 人間が栽培する作物や利用する草花以外の草本を雑草と呼びますが、その中には多数の*帰化植物が含まれています。 公園や街路、庭のそこここに生えている一般に雑草と呼ばれている植物の多くは帰化植物といわれる外来植物で、移入種に含まれます。 東京や大阪の都市部では雑草の80%以上のものが帰化植物だといわれています。
    *キカショクブツ = 帰化植物; 本来の自生地から人間の媒介などによって他の地域へ運ばれ、野生化した植物。

 これらの植物は地域の自生植物と交雑したり、あるいはその生育範囲を広げることによって、自生種の生存を脅かしています。 道路建設工事の法面植栽に使用されているイタチハギは南アルプスや八ヶ岳などの森林植生を変えつつあります。

 また植物だけでなく地域の野生動物にとっても、移入種の分布域が増えることは、彼らの餌や棲みかを奪うことになるため、地域の生態系全体へ影響を与えます。

 移入種の植物は、人間をも含む地域の生態系へ悪影響を及ぼすことが多いので、それらの帰化植物をあなたの身近で見つけたら、出来るだけ取り除くようにしましょう。

 いくつかの種類の移入種は、野生動物に餌を提供しますが、多くは全く地域の野生動物に貢献しません。 その結果、野生動物の生息域が奪われ、野生動物の生存が脅かされます。

 あなたの庭の移入種は、鳥や風、昆虫などによって種子散布され、地域の自然のなかに、彼らの分布域を広げる危険性があります。 そのような悪影響を避けるため、あなたの庭のこれらの植物を排除して、自生種を植えることが大切なのです。

地域生態系や人間の生活に悪影響を及ぼしている代表的な移入種の草本植物としては、以下のようなものがあります。

@ 花粉症の原因となるもの: ブタクサ、オオブタクサ、ネズミムギ、ハルガヤ、カモガヤ、オオアワガエリ、、
A 有毒成分のを持つもの: ドクニンジン、ドクムギ、ヨウシュチョウセンアサガオ、セイバンモロコシ
B 鋭いトゲを持つもの: ゴロツキアザミ、セイヨウトゲアザミ、セイヨウオニアザミ、イガヤグルマギク、ノハラヒジキ、キンギンナスビ、ハリナスビ、アレチウリ、ワルナスビ、ハリビユ、トゲオナモミ、

C 他の植物に悪影響を与えるもの: アメリカネナシカズラ(他植物の栄養を奪う)
D 繁殖力が旺盛なもの: ヒメジョオン、ヒメムカシヨモギ、オオアレチノギク、オオイヌノフグリ、オランダミミナグサ、ハルジョオン、セイタカアワダチソウ、セイヨウタンポポ、ヒメスイバ、ムラサキカタバミ、オオフサモ、ホテイアオイ、コカナダモ
E 河川水流阻害、汚染: オオブタクサ、アレチウリ 

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日本は有数の農薬・肥料の消費国

日本の農薬・肥料の使用量

「天敵ウォッチング」より転載

日本の農業での農薬や肥料の使用量は世界でもトップクラスです。 左のグラフは、収量を2倍にするためには、使用量が10倍になることを示しています。国際機関や先進工業国では、開発途上国に対して、農薬使用を減らすための技術移転を進めていますが、日本はその良い手本にはなっていません。

 農業に関わる化学薬品の多用は、環境に悪影響を与え、種の絶滅や生物相の単純化の原因とも考えられています。

 家庭でのガーデニングにおいても、化学薬品の使用はなるべく控えるようにしましょう。

 

 

代替品を探そう

雑草や病害虫の防除のために使用される化学薬品の使用に代わる方法があります。

 ひとつは全く化学薬品を使用しない方法です。
より安全な化学薬品を全く使用しないこの防除法は、害虫を殺す毒性の強い薬剤ではなく害虫を窒息させる液体の塗布や人間に消化でき、病気を引き起こさない材料を使用したりします。
 
 例えば、害虫駆除によく利用される方法として牛乳やビールを使う方法があります。
 飲み残しの牛乳を晴れた日にスプレーするだけでアブラムシを退治できます。 また飲み残しのビールを広口ビンに入れて、ナメクジの良く出る場所の地面に口だけ少し地表に出して埋めておくと翌朝には多くのナメクジを捕獲できます。

 防除剤の中には、デンプンなど環境にやさしい食品を主成分にしたものも販売されていますから、園芸店でよく調べてみましょう。 


 化学薬品を使用しない防除法には次のような方法もあります。

@ 生物農薬 - 天敵 
  例: アシナガバチ・スズメバチ - クモ・昆虫、テントウムシ・ヒラタアブ - アブラムシ、チリカブリダニ - ハダニ、ヤゴ - ボウフラ、トタテグモ - ダンゴムシ、アシダカグモ - ゴキブリ、ハナグモ - ハスモンヨトウ

A 人手による雑草抜きや虫の駆除
B 雑草の掘り起こしや耕運
C 家畜、芝刈り機、刈払い機による刈り取り
D マルチング
E 競合植物

 

 化学薬品を使用しないさまざまな病害虫防除の方法が、インターネット上で紹介されていますから、あなたの庭にふさわしい方法を見つけてください。 当サイトの参考図書リンクのページも参考にご覧ください。

 もうひとつは少量の化学薬品と上記の化学薬品を使用しない方法を組み合わせるやり方です。
この方法は、病害虫の被害が大きく早急な処置が必要な場合に実施してもよいでしょう。  

 

化学薬品は安全に使おう

 やむを得ず化学薬品を使用する場合には、以下のような点に注意して安全に使用しましょう。

@ 薬剤成分の安全データシートを常に確認すること
A ラベルをよく読み、理解すること。 特に使用方法と安全使用上の注意に十分留意すること
B 薬品があなたが目的としている適用病害虫用であることを確認すること
C 常に薬剤のラベルに表示されているメーカーの処方に従って使用すること
D オフターゲット・ダメージを避けるため、強風の日など悪天候での散布をしないこと
E 人の安全のために適切な予防措置を講じること
F 化学薬品は乾燥した、冷暗所場所または薬剤保管専用の収納棚に保存すること。 薬剤は破損していないメーカー純正のラベルの付いた容器にしっかりと密封して保管すること。

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この章の最後はあなたの可愛い『ペットの管理』についてのお話です。

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